●これまた異色の新刊だぞ!

 今年(2002年)1月に発売された『Delphiゲームプログラミングのエッセンス』は、絶好調とはいえないまでも完売への道をひた走っている(←ン?)。そんな中、異色な移植本である台湾語版が、驚異の超スピードで出版された(2002年7月発行)。
 従来、こうした翻訳には長期の作業時間を要するのが常だった。それだけに、この迅速さは特筆ものといえるが、ノンビリしていればプログラム言語のバージョンアップやOS環境の変化に追随できなくなってしまう。つまり、コンバートを企画した時点から、時間との勝負が始まっていたのだ。とはいえ、その気になれば「こんなに早くできる!」ということを知らなかったのは、もしかすると筆者だけだったのかも……。

 書籍のタイトルは『Delphi遊戯程式設計』とあるが、副題として「40個精選專題實作」と連記されている。でも、すべてに両方が一緒に記述されているところを見ると、正式なタイトルは『Delphi遊戯程式設計・40個精選專題實作』のようだ。



 この写真ではわかりにくいが、グリーンを基調としたゴールドに輝く表紙は、まるで玉虫をイメージさせる豪華な装丁。ページ数も、オリジナルが約480ページだったのに対し、大幅増の600ページ。当然、その分だけ文字も大きく行間も広い。全体的にとっても見やすい仕上がりとなっているのだ。
 気になる価格は、新台幣580元とある。日本円に換算すると、およそ2,200円くらい。オリジナル版に比べると、ずいぶんとリーズナブルな価格設定ではないか。といっても、日本とは物価が違うから、これがどの程度に感じられているのかは不明。たぶん、安い本というわけではないと思うのだが、こればかりは現地の人になりきらないとわからない。