■[VB道場]だけでなく[Delphi道場]も作ってほしい!

知る人ぞ知るところだが、最初にWindows用の書籍として執筆したのは『Delphi 2.0ゲームプログラミングの応用50例』という2冊の本。その後、これをVisual Basic用にコンバートして、その勢いでVB版『スーパープログラミング』を書き上げたのだ。

この流れからすると、いかにもDelphiを捨ててVBに移行したように見えるが、実際には言語としての好みを反映させたわけではない。世間でよくあるPascalが好きとか嫌いという偏見もないし、要するに同じ結果を出せるならどちらでもよかったのだ。もっとも、両方の言語を対等に扱ったことで、Delphiのほうが実行速度や開発環境の面で優っていると感じたのは事実。これは、多くのコンピュータ雑誌が記事や特集で評価しているとおりである。

特に、グラフィックス操作に関しては圧倒的にDelphiが優位に立っており、当初は「コンバート不能となるかもしれない!」と思ったほどだ。ところが、何事も表面だけで判断するのは禁物。いろいろと試行錯誤しながら研究をしてみると、VBでも動くゲームを支障なく作れることがわかったのだ。それが、APIの活用であることは前述の書籍が示している。

マ、こんな執筆上の流れと勢いに乗ったまま、VBで本格ゲームを作り始めてしまった……というのが実情なのだが、これをそのままDelphiでとは簡単にはいきそうにない。何しろ、プログラムだけで25,000行以上もある上、Excelで作成した膨大なデータファイルを利用しているからだ。DelphiでExcelが読めるのかどうか、実際に調べたわけではないが、このあたりの整合性はマイクロソフトに分があるに違いない。

そんなわけで、新日本プログラミングとしてのこだわりはないが、当面は貧弱なVB道場を充実させることで精一杯。いや、それすらも遅々として進まない現状を見れば、Delphi愛用派の期待に応えるのは不可能といえるだろう。ただし、基本的な部分では共通した内容も多いので、読めばそれなりにメリットはあるはず。VBという言語にとらわれずに気楽に見てほしい。それに、プログラミング上の手続きなどはVBのほうがシンプルだから、ついでに覚えるという手も悪くはないかも……ネ!