未登録の電話に出ないようにしてからというもの、面倒なセールスや詐欺の電話に振り回されることはなくなったけど、相変わらずそれらしき電話はかかってくる。それも、まるで大好きな「うたた寝」タイムを邪魔するようにネ。ホント、非常に迷惑…デス。
ところで、第94回の『さらに一言ご挨拶』で通路の整備について触れたが、鉄道線路と同じで「通路は続く〜よ♪ど〜こまでも…」となることまでは想定していなかった。しかも、あらゆる通路がそうであるように、それぞれの通路にはそれぞれに異なる景観というものがある。廃棄物や雑草を放置したままでは、せっかくの通路が台無しになってしまうのだ。
ということで、老人の転倒防止のために補修工事をした例の通路が再び登場する。ペイントを施してきれいに改修されている…ように思わせていたが、それはあくまでも画像の範囲内でのこと。工事中の部分は、あえて見えないようにアングル調整をしていたに過ぎない。

この画像からさらに時間を戻すと、そこには無造作に敷いた砕石の上に通路を形成する石が並んでいただけ。それでも、そこは母屋解体で出た廃材や不要物などを置く、いわばガラクタ置き場だったのだから、後片付けとはいえ何もしなかったというわけではない。ただ、そんな状態が10年以上続いていたのは、目指したいイメージが浮かばなかったから…だ。
これをどのような景観にするか、なかなかアイデアが脳に降りて来ない日が続く。一方で、畑周辺の通路やミニ体育館に関する思いつきが山のようにあり、手が回らないのも事実だった。下手に思いつけば、進行中の作業を中断しなければならず、ますます混乱してしまう。
元来が、いったん何かを思いつくと、専用の道具からオブジェまで先行して入手するという用意周到…というより「あわてんぼう」な性格。ここだけの内緒の話、用途を忘れて在庫状態となった備品が実はいっぱいあるのだ。そういう意味では、目指したい風景が降臨しなかったのは逆に幸いだったといえよう。
ところが、どういうわけか昨年(2024年)末に、突如として水路の向こう側の景観がイメージとして浮かび上がって来たから、サァ大変。これを自力で止めようという知恵もなく、ハッと気がついたときには、すでに新規の造成工事が開始されていたのであった。

凝り性なのか、本物の水がなくても池はペイントで常に満水状態…に見せかける。田んぼの水位調整用のゲートを水門に転用し、木目調に塗装をして雰囲気を出す。それもこれも、イメージにある景観に近づけるためだ。
中央にある古い杉の木は、円形状に芝生で取り囲む予定。いろいろと夢を膨らませながらも、この段階で用意しておかなければならないことがある。それは、閉鎖地には雨水抜きの排水経路が必須ということ。これは通路を整備する際の鉄則…と経験則から学習した知恵だ。
こうして、あれやこれやと気配りと失敗を繰り返しながら、数ヶ月かけて降臨して来たイメージ上の景観が姿を現したのであった。高さ2メートルほどの岩山だけど、処分せずに確保していた廃石などを一輪車で運び、総計1トンを超えるモルタルを練り、ようやく築き上げた汗とホコリの結晶。客観的には、こういうものを道楽というのだろう。
ちなみに、なぜ岩山の色が赤い(←正確にはあかね色)かというと、脳内に浮かんだイメージがそうだったから…としか答えようがない。アメリカ西部の砂漠で、夕陽に照らされる岩山をモチーフにしたつもりだけど、実物を知らないから単なる空想の産物。あまり他人様(ひとさま)に見せるべきものではないかも…ネ。
…と言いつつ、これまた景観の一部であって全貌ではない。左端には、すでに大きな石を積み上げたような形跡が見えている。すなわち、何か別のものが建設途上にあるということ。性懲りもなく道楽を継続しているわけだけど、仕方があるまい「通路は続く〜よ♪ど〜こまでも…」と昔から歌われているんだから…。