■ ご挨拶:第96回(2024年1月27日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。意識して使用を避けているフレーズに「この歳になると…」という言葉があります。というのは、たいていは身体の自虐的な衰え話や、すべてを達観したかのような自慢話へと展開するからです。

 そこに見え隠れするのは上から目線的な態度です。これがどうにも好きになれない…と表明しておきながら、平然と「この歳になると…」で始まります。それは、この歳になると人間の未知だった未来を確認することができるというものです。

 いうなれば「なれの果て」が見られるのです。つまり、子供のころに「将来どのような人物になるのだろう?」と期待していた種々の才能の持ち主の現時点での姿(←おそらくはこれ以上の進化はないであろう)がわかるのです。よくも悪くも、これはとても興味深いことです。そこに空白があればあるほど、タイムマシン的な面白さがあります。

 …で、その結論はどうかというと、見た目が変化するのはみな同じです。突出していたと思えた才能も、よくて○○が得意というレベルの範疇に収まってしまいます。なのに、キャラだけは昔のままで変わらない…ように思えるのが不思議です。心のやさしかった人は心やさしいし、謙虚な人は謙虚のまま、偉ぶる人は偉ぶるまま、知ったかぶりは知ったかぶりで、生意気は生意気のまま…老人になるということです。

 この歳になってわかったことは、たったこれだけです。エ、自分自身の「なれの果て」はどうなのかって…と問われると、それは他人の目線に任せるしかありません。でも、家族の判断は「まだ伸びしろがある」そうなので(←たぶんイヤ味)、未だ「なれの果て」にも到達できていない発展途上人かもしれません。

 何はともあれ、すべからく「形あるものはいつかは壊れる」という真理に従えば、せめて完成形にはなっておきたいと思うのであります。そんな心境のところに、外観にはまったく劣化のないPCが突然壊れるという悲劇が起きました。何事もなく普通に使っていたのに…。

 途中経過は省きますが、回復させるためにいろいろと手を尽くし、ダマしダマして延命を試みたのですが、おそらくはマザーボードの寿命でしょう。十数年使って愛着はあったものの、結局は買い替えることとなり、相場価格を調べたところ…。

 ヒェ〜、すごく高くなっている!

 改めて半導体不足の影響や諸物価高騰のうねりを痛感した次第です。私の場合、否応なしの二拠点暮らしなので、大半のものは2セットを必要とします。掃除機しかり、エアコンしかり、冷蔵庫しかり、デスクしかり、着替えしかり…で、次に別のPCが壊れたらどうしよう。。。

 マ、そんなふうにPCの心配をしているうちは幸せなのでしょうネ。それ以前に、肝心の自分が壊れないよう…もっともっと頑丈な身体に鍛え上げなくちゃ!



〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2024.5.14)〜〜〜〜

 上から目線…といえば、よく「年齢を考えてトレーニングは止めるべし」とのご忠告を受けることがある。ホント、大きなお世話だよネ。小五の夏から趣味として続けること…60年以上。身体が悲鳴を上げたわけでもないのに、不用意に中断して細胞劣化で死んじゃったらどうするの?

 いつの日か、暴れたいというエネルギーが減少して、気がつけばフエードアウトするように止めているかもしれない。それはそれで自分の意思の一環だけど、他人に強要されるのはいずれに転んでも不愉快なだけ。人生は自ら考えて歩んでこそ楽しい…のだと思う。

 とはいえ、何かと上から目線で言われる背景に気がつかないこともない。それは、見た目に年齢相応の貫禄がないということ。ア、行動内容にも貫禄と落ち着きがなかったかナ?

 そういや、テレビに出てくる年上そうなおじいさん(←政治評論家やタレントさんだけでなく一般人も)のほとんどは、実は年下だったりする。見た目がそうだから、身内からもやさしく労わられることもない…ア〜ア。

 いずれにせよ、これもまた「なれの果て」からの愚痴に聞こえそうなので、話題を変えよう。人間に限らず、世の中も前へ前へと進んで行かないと滅んでしまう。会社でも町でも、消滅しないためには前進あるのみなのだ。

 ということで、私が生まれ育った宇都宮市にも、昨夏に次世代型路面電車=ライトレール(LRT)という新たな交通手段が誕生した。

 全線新設は全国初とかで、テレビでも盛んに取り上げられていたから、おそらくは知っているに違いない。

 そこで、当初の混雑も収まりつつあるらしいので、3月某日にお上りさんよろしく用もないのに体験乗車をしに出かけたのであった。

 まずは、路線の中ほどにある停留所付近で食事をし、向かい側のホームセンターに駐車をする。もちろん、無断駐車などではなくちゃんと買い物もしてのことだ。

 電車がやって来れば、乗る前に記念写真をパチリ。車内では椅子に座らずに運転席の後方に立って、物珍しそうにパチリ。ちなみに、この日の乗客に見物客らしき姿はなく、全員が必要があって乗っているようだった。チト恥ずかしい気分。

 路面電車といっても、基本的には車道と分離された専用軌道を走行するので、渋滞に巻き込まれることもなくスイスイ走る。車両だけが近代的な都電をイメージしていたが、どちらかというと路上を走るモノレールという雰囲気だ。

 道路と並走していない高架橋からは、うっすらと雪化粧した男体山を眺めながらの絶景ポイントもある。市街地ばかりでなく、のどかでローカル色豊かな風景を味わえるところが、このLRTに秘められた特色ともいえるだろう。

 宇都宮駅の東側は、元々田畑ばかりで駅舎もなかった土地。だからこそ、こうした線路を新設するだけの余地があったのだが、想像以上に評判がいいので昔からの中心地である西側にも路線を延長する計画が進行中だという。懐かしい大通りがどう変貌を遂げるか、そうなったらまた見学乗車をしてみたいなァ…。