■ ご挨拶:第1回(1998年7月18日)■

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 ゲームは、ソフトハウスが大金と多くのスタッフを投入して作り上げるもの…と思っているあなた。それはそれで事実の一端ではあるけれど、決してそれがすべてというわけではない。一般ユーザーにだって、パソコン1台さえあればゲームを作ることはできるのだ。そして、そこに本当のゲーム制作の醍醐味がある!
 そもそも産業化されたゲーム制作に関わっても、大きな機械の歯車の1つになるだけで、それぞれが抱く夢やロマンは実現できない。所帯が大きくなれば、すべてに渡って制約や妥協が要求されるからだ。もちろん、三人寄れば文殊の知恵というプラス面もあるが、思いっきり自由に大空を飛び回るためには、ソフトハウスという母体が逆に邪魔になる。だいたい、ゲームを作る上において、社長とかプロデューサーといった肩書きによる圧力ほど、不愉快で迷惑なものはないのだから…。
 本来、ゲームを作るというプロセスは、とても楽しいことなんだ。なぜなら、それは一種の自己表現の場であり、頭の中で描いたイメージを具象化することだからだ。つまり、自分の世界を他人に伝えるってことが楽しいというわけ。他人の世界を他人に伝えたって、本当の意味での創作の楽しさは生まれちゃこない。だからこそ、ソフトハウス以外のところからゲームができてくることに意義があるのだ。
 こういった楽しさを伝えるため、新日プロはこれまで多くの書籍でゲーム制作のノウハウやテクニックを発表してきたが、やっぱりどこかで本気でゲームを作ってみたかった。それが、今回発表する新作ゲームというわけ。構想3年、開発2年…という個人的超大作の完成を、ぜひ期待して待っていてほしい。


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2009.1.4)〜〜〜〜

 気まぐれな当HPも、いつの間にやら開設して10年を超えた。生来ののんびりした性格と、来訪者が増えるとプレッシャーも増える…という思い込みもあって、更新は行き当たりばったりのマイペース。いわば適当に存続させているだけのお気楽HPなのだが、それでもそれなりの歴史は生まれてくる。そこで、過去のページトップに掲載された「ご挨拶」から、その流れを振り返ってみようという気になったのだ。
 実は、この初回に関してはすでに【ご意見箱】で紹介しており完全にダブリ掲載。このあたりは、それぞれのコーナーの趣旨の違いということで、あまり深く考えずに読み流してもらいたい。
 ところで、世の中には一生懸命にブログを更新したりアクセス数を気にしている方も少なくない。それはそれで有意義なことだと思うけど、どうも私にはそういう情熱は生まれそうにないみたい。すべてにおいて「遊び心」が混じってしまい、その範囲の中で飄々(ひょうひょう)と楽しんでしまうからだ。
 そんなわけで、誰に向けたものでもなく誰の目にも触れないかもしれない文章を、ただ徒然なるままにメッセージとして発信しているのである。