〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2018.8.27)〜〜〜〜
トイレの手洗い器というと、一般家庭ではタンクに水を貯める手洗い管、もしくは指先しか洗えないような小さなものがスタンダードだが、水自体はキッチンと同じ上水道が流れている。では、そこにコップがあれば飲むかというと…おそらくは躊躇してしまうだろう。
いくら水がきれいでも、全体的に見れば水洗トイレの付属物。これではせっかく壁中に上水道を配管したのにもったいない。要はイメージの問題なのだ。トイレを個室の主役ではなく脇役にすれば、きれいな水はきれいなまま…ということで、リフォームする際にはトイレ内にも本格的な洗面化粧台を備えることにした。
これでトイレは洗面化粧室の付属物となり、個室全体の清潔感が大幅にアップする。さらにアトラクション化して楽しい空間にするとどうなるか…もはやトイレであることすら忘れてしまう。当然、入口ドアからしてトイレをイメージさせない工夫をする…。
ミッキーの扉を開けると、トトロとアリスのうさぎさんがお出迎え。トトロには手作りの大きな葉っぱと小箱を持たせ、市販商品との差別化を図る。もちろん、こんなコラボができるのは著作権のしがらみのない個人の家だからこその自由だ。
もっとも、最初からこんなにぎやかしいトイレ構想があったわけではない。壁紙こそディズニー仕様にしていたけど、当初はトイレットペーパーホルダーの上部を少し遊んだだけだったのだ。
そして…しばらくはトイレ本体内蔵のクラシック曲を流していたんだけど、飽きてきたので変更しようと選曲中に「ホーホケキョ〜ピィピィピィ〜ピ・ピ・ピ…」と小鳥のさえずりが…。これまでにも聴いていたはずなのに、突然ひらめいてしまった光景がこれ。
ジャングルに小鳥のイメージ。これにディズニー仲間が加わり、さらにはドラクエワールドまで…。人感センサーによって三匹の蝶々(←見つけられたかな?)がパタパタと羽ばたき、壁をくり抜いた左手の洞窟内には、金貨であふれたカリブの海賊風の宝箱。右手の洞窟にも輝くツリーが組み込まれている。
実は、木造家屋の壁には間柱(まばしら)という構造体があるから、壁をくり抜くという作業はとても勇気がいることなのだ。もちろん、建築中にはたくさんの写真を撮って、いつかしたくなるであろう改造作業への準備も万端。天井の壁紙だって、その「いつか」に備えていたものだ。
…で、ジッとしていると第一段階の人感センサーライトが消える。残るのは天井を照らすブラックライトとピカピカするイルミネーション。
さらにジッとしていると、第二段階の人感センサーによりブラックライトとイルミも消える。ここで闇夜に浮かぶのが、蛍光塗料を使った星空の壁紙だ。第一段階のほうはトイレ前に設置したスイッチでも消えるようにしたが、こちらのスイッチは手が届かないので座って動かなかった人だけのお楽しみ…。
トイレが洗面化粧室の脇役になったどころか、洗面台すらアトラクション部屋の脇役。いったいここは何だろか…ということで、トイレをアトラクションと称する理由、しかとわかってもらえたでしょうか?
エ、何でこんな手間のかかることをするのかって? それは、ゲーム制作者の心境と同じ。単にプレイヤーが…いやゲストが喜ぶからです…ヨ!