■ ご挨拶:第75回(2017年2月14日)■ |
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料理がらみで思い出したのだが、小学生から中学生にかけて蝶の収集に熱中していたとき、父親の知人の息子ですごい収集家がいる…ということで何度か会いに行った方がいる。 2つ年上の音羽和紀(おとわ・かずのり)さんは、雰囲気的には色白でやさしそうなお兄さん…にもかかわらず、すでに宇都宮大学の昆虫研究会(?)にまで出入りするほどの行動派少年だった。その探求心は、まるで蝶を通じて夢を追いかけている勇者のよう…。蝶の知識や年齢差以上に、人間的なレベルの差を実感させられていた。 それから5年ほどの月日が流れ…1970年のある日、父親が新聞の小さなスクラップを差し出した。そこには蝶の収集・研究から華麗に変身した音羽さんの姿があった。
ターゲットが何であれ、人生をかけた夢があるということは実にスバラシイこと。そのプロセスはどのようなものなのか、この記事から3年後にケルン(西ドイツ)で音羽さんと再会した。異国の地で日本語に飢えていたこともあり、夜が白々と明けるまで「2夜連続で語り合った」と放浪の旅日記には書いてある。
音羽さんが料理人の夢を抱いて旅立ったころ…私の夢といえば、この県境マラソンで優勝すること。それが何の役に立つのか、そんなことは考えもしなかった。中学〜高校と長距離走ではいつもクラスで二位という脇役が、単純に「二位じゃダメなんですか?」と自問自答したのかもしれない。それだけに拮抗する競争相手が出現したことはラッキーだったといえよう。
できることなら、もう一度ゆっくりと一緒に会話をしながら走ってみたいなァ。といいつつ、終盤になるとどちらかともなくスピードアップしたりして…クククッ。 |
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