■ ご挨拶:第61回(2012年8月18日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。今年は積年の疲れを癒すために、あえて「ご自愛の年」とした…はずなのですが、なぜか雑用だけは減ることがありません。というより、どんどん増えているような、そしてどちらかというとトレーニングより疲れるような…気がします。

 かつてプログラミングに熱中し始めたころ、いわゆる知恵熱に悩まされことがあります。ちょうどトレーニング不足がもたらす筋肉痛のようなもので、鍛えていなかった脳を突然フル稼働させたことによる発熱です。こんな忘れかけていた症状が、またしても出てしまったのです。

 実は、娘のビデオ映像や音声/写真をアレンジしてDVD化しようと思い、山のようにある資料から取捨選択をし、それなりの演出/構成を考え、そのために購入したセミプロ級の映像加工ソフトを試行錯誤をしながら覚え、そして期限内に完成させようと夜も寝ないで昼寝して(←オッ、久しぶりの無意味フレーズ!)没頭していたのでした…。

 古い写真や動画を選び出すといっても、それだけで手間と時間のかかる面倒な作業です。そこに想い出やら懐かしい感情が入り混じってきて、つい見入ったり笑ったり涙が出たり…と、いつの間にやら本筋を忘れて横道にそれてしまってしまいます。

 そんなフラフラする感情をコントロールをしながら、期待する結果と異なる動作をするソフトに悩まされているうちに、時間ばかりが経過して衰えかけた頭脳が悲鳴を上げた…というわけです。

 結局のところ、足が悲鳴を上げたり、目が悲鳴を上げたり、頭が悲鳴を上げたり、いつも身体のどこかが悲鳴を上げているみたいですねェ。マ、財布の中はいつも悲鳴を上げていますけど、何だかんだと騒々しい人生を送る宿命にあるようです…。


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2012.11.25)〜〜〜〜

 よく「老後の楽しみ」というが、かつて描いていたノンビリと映画やドラマを見たり、散歩や旅行をしたり…という計画は、当分は叶いそうもないみたいだ。それどころか、逆にいつも何かしら「しなければならない」という状況にあり、我ながら騒々しい人生だと思ってしまう。

 実は、昨年末ころから何と江戸時代から続く旧屋の解体という大作業を、つい一人でやってみようという気になってしまったのだ。もちろん「そんな余分なお金はない」というのが根底にある大きな理由なのだが、ご先祖様が住んでいた住居が重機で一気に破壊されるのは忍び難い。コツコツと時間をかけて分解していくことこそ心からの供養なのではないか…と、貧者はそれなりに真っ当な論理を考えたのであった。

 積年の傷みに加えて昨年の大地震で、漆喰壁はアチコチで崩れ落ち、古い茅葺き屋根の雨漏りはひどくなる一方。歴史的な修復は無理でも、せめて丈夫な柱を残して住める状態にまでリフォームするのも後世の役目といえるだろう。

 そんな切なる思いで、ボロ屋敷を柱だけのスケルトン状態にするために、ガラクタの整理整頓から始まって、漆喰壁の撤去、天井降ろし、そしてようやく屋根の茅降ろしの段階にまでたどり着いたのであった。

 時間のかかる作業なので、まずは屋根をブルーシートで覆って…と言うのは簡単だが、何度も屋根に上っているうちにブルーシートはボロボロに…。さらには紫外線の影響による劣化も加わり、今ではブルーシートのツギハギ屋根。それでも、補修をしながら屋根の茅を少しずつ室内側から落としては片付けていくしかない。

 天井裏はススぼこりが舞い上がるので、本格的な防塵マスクとゴーグルをしなければならない。夏の暑さに耐えながら、グラグラする柱の間を動き回っていると、ちょっぴり忍者になった気分。そんなこんなで、傍から見ると大変な作業なのだが、本人は結構…楽しんでいるのである。


〜〜〜〜 さらに一言ご挨拶(2024.5.14)〜〜〜〜

 解体した母屋のほうは、自らPhotoshopを駆使してデザインしたイメージそのままに、翌2013年に全面リフォームをした。もちろん、それは自力ではなく地元の建築会社に依頼してのことだが、これまた一筋縄でスンナリと完了したわけではなく、金銭的にも相応以上の苦労があった。

 とはいえ、今となればすべては10年以上前の思い出話。そんな過去の苦労などスッカリ忘れ、現在は畑や通路などの外構工事で大忙しなのだが、どんな場合でも心の片隅には遊び心がある。つい最近も、母屋の裏側を整備しながら樹木を見ていたら…ロープで結んで滑りたくなった。

 どのように樹木間を結べばよいのか、いろいろ材料を考えながら検討を重ねる。すると、そのための専用遊具キットが売っていることが判明したのだ。それまで「ジップライン」という名前すら知らなかったけど、そうとわかれば男として(←意味不明)買わねばなるまい。

 ということで、さっそく注文して取り付けにかかった。理屈は簡単でも、ワイヤーの高さを調整した上でピンと張るのは意外と手こずる。それでも、数時間後には遊べる状態になった…。

 本当は、ワイヤーをもっと高く張ってスリルを味わいたかったのだが、自分だけが楽しむわけじゃないからネ。

 実際、当初は手前から向こうへ滑るように設置し、滑り始めの高さは5メートル以上あった。円盤状の座面にまたがるところからスリル開始なのだ。

 ところが、当然ながら「これでは怖くてそこまで登れない!」という家族からクレームが出る。小さい子供ならなおさらだろう…。

 そん経緯があって、このような高さに落ち着いたのだが、何事も安全第一。地面のほうも、草刈り後の雑草を運んでフカフカに敷き詰めた。

 そんなこんなで、ジップラインそのものが完成したところで、今度は別の遊び心が不用意にも脳裏に浮かび上がってしまったのだ。

 事あろうか、ワイヤーを支えている木が「オレも頑張っているんだゾ!」と主張しているように聞こえたのである。

 聞こえたからには形にせねば…ということで、どうでもいいこととは承知の上で、木の精もどきの顔を取り付けたのであった。さて、現場で気がついてもらえるだろうか?

 …と、ここまではジップラインを遊具として見てきたのだが、このままではトレーニング命(←過去に聞いたことがない)の新日本プログラミングとして少々情けない。

 実は、第95回の『ちょっと一言ご挨拶』でそれとなく触れたように、埼玉での筋トレにおける腕立て伏せの回数を、あのご挨拶直後から600回にアップしていたのだ。それはそれで単に腹筋との数合わせに過ぎないが、できることならここでも筋トレにつなげたいではないか。

 これまでは、作業自体がトレーニングの一環ということもあり、毘沙門山でダンベルおじさんになる以外は、あえてそういう時間を設けることはしていなかった。しかし、このジップラインなら作業着姿でもトレーニングができることに気づいたのだ。

 それは、腰を掛ける丸い台座をロープごとはずして、腹筋だけで同じようにぶら下がって滑るというもの。これは立派な腹筋運動になる!

 見た目は同じでも、こちらのほうはトレーニングの一環だ。実は、この動画の前に「できるかどうかの実験」〜「動画撮影の失敗」があり、これは3度目のトライ。そのせいで、膝が真っ直ぐではなく少し曲がってしまったのだが、それが事実としてトレーニングとなっている証といえよう。

 おっと、聞きようによっては言い訳になってしまいそうだが、常にきれいな直角を保てるように鍛えなければならないネ。ということで、これは遊具ではなく紛れもない「トレーニング機器」なのでありマス。