■ ご挨拶:第32回(2003年8月4日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。当HPにて、ついに連載開始となった「パカイ・クエスト」ですが、このタイトルからオールドなファンの中には「マカイ・クエスト」を思い出す方もいるかもしれません。
 確かに、その源流が幻の「マカイ・クエスト」にあることは事実です。刊行のタイミングを逸してしまったとはいえ、きちんとエンディングまでのラフ画を仕上げた黒澤画伯の誠意には、未だに頭が下がる思いです。
 本来ならば、ここでも挿絵を依頼して豪華絢爛としたいところですが、キビし〜い財政状況下にある新日プロには、とてもそこまでの余裕はありません。

 それでも、いつの日か『パソコンLOVE!』と比較対照できるよう、今度こそエンディングを迎えられるまで頑張るつもりです。そして、そのときには読者の力で出版社に対して「挿絵付きのパラレル書籍に…」なんて、夢は大きく膨らんでいるのです。
 夢とロマンを失わなければ、いつか努力が報われて現実となる…かどうかはわかりませんが、そういう人生観が好きなのです。だって、夢は見ているだけで楽しいから、ネッ!


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2022.6.13)〜〜〜〜

 この「パカイ・クエスト」の企画も、確かに瞬間的には情熱を傾けたものだったが、それは単なる思い込み。御多分に漏れず燃え上がりに欠け…結局はフェード・アウトしてしまった。本家の「パ界伝承」が「更新予定のない企画」行きなのだから、それも当然の結末といえよう。

 ということで、いつのころからか「当家のご神木…的存在」となった紅葉の木と、お稲荷さん周辺の美化工事について…。
 アッサリと造園業者に任せれば一件落着なのだが、貧民はそこで躊躇をするものなのだ。自分で描いたイメージを大切にしたい…という大義名分を立て、まずは何の変哲もない安上がりの木柵を作ることにした。

 さらに、お稲荷さんへのアプローチもレンガと白い小石でエレガントにしたい。こうして、レトロ感を残しながらも華麗に復活を遂げた…かと思えたのだが、少々考えが甘かった。

 自然界とは諸行無常。いくらきれいに仕上げても、数日後には花が散り、白い小石の間からは雑草が次々と生えてくる。さらには、雨に濡れた落ち葉が枯れてこびりつき、全体的に薄汚れた雰囲気が漂ってくるのだ。

 夏になるころには、周囲から押し寄せて来る雑草の大群で、存在すらも見えないほど覆い尽くされてしまう。防腐剤を塗ってあるはずの杭も、数年後には古びた棒切れのようになり、縛ったヒモも劣化して竹を支えきれなくなる…ア〜ア。

 そんなこんなで、その後も何度か手を加えてみたものの、しばらくするとボロボロの姿に落ちぶれてしまうのであった。

 どんなに修繕したところで、遅かれ早かれこうなってしまうことを思うと、同じことを繰り返しても空しいばかり。できることなら、劣化も手入れも少なくしたい。

 …で、最終的には廃石を利用して周囲をセメントで固めることにしたのだ。何事も経験と知ってはいたけど、そう決心するまでには18年の月日が流れていたのであった。

 この際だから、お稲荷さん本体もお化粧直ししてみたい。さらには、ご神木も…ということで、本格的にお稲荷さんを解体し、頑丈な囲いから建造した。

 もちろん、これは全体の完成イメージからすれば第一歩。ここから先、たくさんのアイデアを具体化していくことになるのだが、思いつくことが多いので一筋縄ではいかない。

 エッ、いったい何を思いついたのかって? ご神木的存在の紅葉の木、祠(ほこら)、そしてお稲荷さんを見ていれば、誰でも何かしら思い浮かべるアイデアがあるに違いない。
 他の人が何をイメージするかはわからないが、少なくとも私には見えるものがあった。それがどんなものであれ、放置せずに活用することこそ、ご先祖に対する真の供養と信じていたのだ。