■ ご挨拶:第18回(1999年2月26日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。前々回、前回に続いてRPG秘伝の書を中心に更新しました。いろいろなノウハウやテクニックを知ることで、RPGをプレイしながら新たな視点でゲームを見つめてもらえればと思います。

 それにしても、インターネットという互いに顔の見えない世界で、いったい誰に挨拶をしているのでしょう。全員が「はじめまして…」でないことだけはハッキリしていますが、初対面の方が少数派なのか多数派なのか、いつも気にしながら来訪者を想像しています。まるで覆面ワールドリーグ戦に一人だけ素顔で参加しているような気分です。

 プロレス界といえば、馬場さんの訃報に続いてマサ斎藤、ジャンボ鶴田、前田日明の引退…と、移りゆく時代の荒波を実感する日々が続いています。これが未来の歴史の始まりなのでしょうが、新日本プログラミングは旧態依然としてテーマゲームである『おたすけ忍風伝』をターゲットに、今後も細々と活動していく予定です。といっても、一寸先は闇のこの世界。ぜひとも、みなさまには蛍の気分で貴重な一灯をお願い申し上げる次第です。


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2020.11.12)〜〜〜〜

 プロレスのほうは、今では深夜の放送を録画して「とりあえず見る」という程度。技も内容も昔より数段レベルアップしていることは認めるけど、レフェリーの足を引っ張って3カウントを阻止したり、旧式の演出が興味をどんどん失わせている…ということに気づかないのかなァ?
 見たいのは人間離れした怪物の闘い、あるいは演出を感じさせない奇想天外な展開なんだけど、ネット社会の現代では従来のワクワク感をプロレスに求めるのは無理みたい。やっぱり、最高にワクワクするのは自分で夢を描いて、そこへ向かって歩むことだネ。

 というわけで、またしても時間をかけて作り上げた作品をお見せしちゃおう。こちらのほうは2016年に約半年かけて製作したもの。キッカケはエントランス空間の平凡さだった。
 一般的に玄関にある下駄箱や収納の上といえば、お花や人形などを飾っておくのが普通だが、あまり感動と興味を覚えるものではない。成金趣味的な自慢品の展示は論外として、さりげなく面白く楽しいと感じるにはどうすればよいか…ということで、モチーフにしたのが『不思議の国のアリス』の世界だ。

 では、そのストーリー(オリジナルとは異なる)に沿って、作品を追いかけてみよう。スタートは大きな木の脇でカーテシー(スカートをつまんでの挨拶)をするアリス…だ。

 アリスの横には、毒リンゴを持って森から出て来た老婆がいる。だまされて食べないよう教えてあげなければ…。かと思うと、右側の大木のほこらでは、画像では明るくて見えにくいが、プーさんがハチミツをなめている。
 さらには、なんとドラクエから「スライムつむり」と「おおきづち」も様子を見ている。登場キャラとしてはハチャメチャだが、これはあくまでも私の玄関内の世界。自由に独自のイメージを膨らますことができるのだ。もちろん、フィギュアはすべて商品もしくは景品となった正規品だ。

 ここで注目して覚えておいてほしいのは、アリスの背面にある不思議な鏡。プルートの身体半分が鏡の中に入ってしまっている。これは…いったい!?
 目を凝らせば、プルートの左足元にはスライムの姿が少しだけ見えているよネ。よく見なければわからない、そんな隠れキャラがこのジオラマにはたくさんいるのだ。
 おっと、いつまでもスタート地点でノンビリしているわけにはいかない。忙しそうに走り去るウサギさんを早く追いかけねば…。

 アッ、見るからに怪しげな洞窟が口を開けているゾ。ゴチャゴチャした風景に混じって、こっそり「おばけキノコ」や「ゴースト」が虎視眈々と獲物を狙っている。
 フラッシュで光って見にくいが、右上には「モーモン」の姿も見えている。こうなれば、否応なしに洞窟に向かうしかなさそうだが…。

 その前に、この光景について「動きのない飾り物ではない」ということを示しておこう。つまり、ジオラマ風の地形に市販フィギュアを置いているだけではないということ。ほんの少しだけだが「電子工作のつもり」で手を加えているのだ。

 実は、動いているミッキーやフラワーは百均のソーラー玩具なのだが、そこにLED照明を当てても期待したほど動いてはくれなかった。照明を組み込むだけでも、結構大変だったのに…。
 そこで、ソーラー玩具を分解して直接電気を流すように改造したのだ。かつては家庭用の交流100V電源を模型に利用するのは何かと面倒だったが、今はUSBの直流5V電源があるのでとても楽。必要な電圧変換だって、簡単に中国製の便利な装置が手に入るし…。
 ア、ここではディズニーだけでなくドラクエやいろんなメロディーが数百曲。スイッチ1つでいつまでもBGMとして流れるようになっている。ゲストも喜ぶけど、その前に自分の心がワクワク〜ウキウキ…元気になってくるのだ。

 さてさて、洞窟奥でビリビリしているサンダーボール。その怪しさにひかれて、アリスは心の赴くまま足を踏み入れることになるのだった。果たして、この先はどこへ続くのだろう…?