■ ご挨拶:第10回(1998年12月27日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。お陰さまをもちまして『おたすけ忍風伝』も無事に発売することができました。
 すでに、多くの忍者たちが栄光の仙人位を目指して日夜奮闘しているという状況…のはずだったのですが、現在のところはチョッピリ淋しい船出なのであります。アァ…。
 この『おたすけ忍風伝』は、ゲームのためのゲームではありません。一般ユーザーがゲームを作るためのテーマゲームです。もちろん、それなりに楽しく遊ぶことはできますが、最新テクニックや奥深いシナリオを求めるのではなく、ゲームを構成する基本ロジックに注目してほしいのです。ハデなグラフィックスや難解なナゾは、こうしたベースを着飾る化粧品なのです。RPGの基本を、ぜひ『おたすけ忍風伝』を遊びながら盗み取ってください。
 ゲーム制作という知的な創作活動は、最も新しいワールドワイドな自己表現の手段です。この楽しさを、広く世間に認知されるよう新日本プログラミングはソフトハウスの枠に縛られずに孤軍奮闘しています。どうぞ、最新作『おたすけ忍風伝』を通じて、みな様の応援を切にお願い申し上げる次第です。


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2011.5.12)〜〜〜〜

 前回に引き続き、当時の挨拶文については面白くも振り返りたくもないのでノー・コメント。ということで、路上セールスの顛末の続編をどうぞ。

 そうか、いわゆるショバ代ってやつが必要なんだナ。マ、ダメというなら止めてもいいが、せっかくだから相場を知っておきたいではないか。めったにないチャンスだし、それなりに興味もある。
「どうしても迷惑になるっていうなら帰るけど…も」
「オレたちは、外国人が怪しげな商品を売って街のイメージを落とすことなどないよう、万世橋警察とも協力して見回っているんだ。だから、こういうことがあるとすぐに携帯に連絡が入る。要するに、路上で商売をするなら、オレの許可がいるってことだ!」
 ホォ、万世橋警察署と協力…だって。こりゃ、いいや。怪しい者ならビビるかもしれないが、これは著作権者本人の作品だ。警察が来て調べたところで、ほころび1つ出やしない。そういう論法なら、大いに歓迎できますヨ。
「商品はオリジナル作品だから、警察を呼んで調べてもらっても構わないヨ。で、許可を得るにはいくらぐらい払えばいいの? 歩合、それとも…?」
「ぶ、歩合ってことはないよ。普通は1日○○円だ。あそこのワゴンも、そこの軒下のやつも、みんなそうやって商売しているんだ。もっとも、今日だけなら半額でいいけどナ!」
 この○○円については、体験に基づいた貴重な情報なので秘密にしておきたい。別に内緒にしなければならないこともないんだけど、一般公開するには限定的すぎる。それに、このオジさん(←オット、こちらもオジさんだった)そんなに悪い人じゃないみたいなんだ。

===== 次回に続く =====

 またしても、こんなところでオシマイにしてゴメンね。マ、それほど期待するほどの内容ではないので、当時ネタの増量剤ということで気楽に読み流してください。

 この○○円がいくらだったのか、今となってはすっかり忘れてしまった。思わず「書いておけばよかった」なんて思いそうになったが、そこまで有意義な情報ではないよネ。要は、どこにでもそれなりのルールがあるという体験をしたという事実。そこが貴重といえば貴重…なのかな?