■ ご挨拶:第5回(1998年10月24日)■

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 本日のご来場、まことにありがとうございます。前回は、不本意ながらも『おたすけ忍風伝』の発売延期がメインのテーマとなってしまいましたが、その後の進捗状況はきわめて順調であります。おそらく、よほどの突発的なアクシデントがない限り、お約束の11月12日には発売を開始できると思います。
 現在、必死になってに最後のバランス調整をしているところですが、かなり長期に渡って楽しめるゲームであるため、それをチェックするのも一朝一夕にはいきません。なにしろ、最強にしたり不死身モードでの動作テストではなく、1プレイヤーの立場で修練を積まなければならないのです。ついつい遊んでしまう…なんてことのないよう、自制をしながらすでに2週間以上もプレイし続けています。
 しかし、これを「ただ敵を倒すだけのゲーム」とは思わないでほしいのです。そこには、現在の市販ゲームが忘れかけた「何か」があります。また、敵はいわゆる悪者ではありません。みな、未来を夢見て秘術に磨きをかけている競争相手なのです。どんな秘術が飛び出すかは、攻撃を受けた者のみが知り得ること。秘術の痛みを味わうまで、もうしばらくお待ちください。
 新日本プログラミングでは、この作品を通じて「一般ユーザーがゲーム制作を楽しめる」ようにしていくつもりです。ソフトハウスの枠に縛られずに孤軍奮闘する新日本プログラミングを、これからもどうぞ応援してくださるようお願い申し上げます。


〜〜〜〜 ちょっと一言ご挨拶(2009.11.15)〜〜〜〜

 このころの挨拶文は、ほとんどが『おたすけ忍風伝』の宣伝とどうでもいい言い訳ばかり。今さら振り返るほどのものでないのは承知の上だが、これもまた当時の心境を示す状況証拠。甘んじて受け入れるしかない…。
 というわけで、閑話休題。例年、車で九州へお墓参りに行っているのだが、今年は高速船(ジェットフォイル)で釜山まで足を伸ばしてみた。わずか3時間足らずで言葉も文化も異なる外国があるのだから、まさに灯台下暗しという思いだった。
 私の場合、ブランド品や免税品にはまったく興味がない。買い物といえば一般的な食料品や雑貨を求めてスーパーをウロウロするだけ。そんな日常の中に文化の違いを感じることが面白いのだ。格安料金を設定した旅行社には歓迎されざる客だが、放浪で旅を覚えた者にとっては当然のスタイル。地下鉄に乗って移動する車内にも異国の香りがプンプンしているのだ。
 チラシを配って寄付を募る人、駅間ごとに車両を移動してモノ売りをする人…。短い移動の間にも別世界にいることを実感する。ハングルがわかれば面白さは倍増するのだが、図形としても認識できないところが残念。日本語が通じるところも少なくないが、異国でそれは反則技。日本語が遮断された世界を味わうのが海外旅行…と思いつつ、英語で話しかけてよいのだろうか?