アリャ! こんな田舎城主のプロフィールなんぞに興味を示される方がおるとは驚き桃の木……いやはや、まったくもって予想外のできごと。こんなことなら、もっと立派な装丁にしておくんだった。ついでに、ホラの2つ3つも混ぜておけば、オズの魔法使いみたいに虚像を作り上げることができたかもしれないなァ……。

 いちおう、プロフィールといえば足跡を書かねばなるまい。過去は振り返らない主義なんだけど、過去なしには現在がないからね。現在がないと、夢と希望の未来もなくなっちゃう。それに後ろを振り返ることで、未来への軌道修正もできるでしょ!

・1949年7月11日 栃木県宇都宮市生まれ
→夏に生まれたから真っ黒なのサ!

・1954年 私立愛隣幼稚園中退
→お遊戯よりチャンバラで遊びたかったんだい!

・1962年 栃木県宇都宮市立桜小学校卒業
→勉強は しない できない ボンクラ少年!

・1965年 栃木県宇都宮市立宮の原中学校卒業
→奇しくも第一回の卒業生だゾ!

・1968年 栃木県立宇都宮東高等学校卒業
→根性の皆勤賞。今でも遅刻しそうになる夢を見るんだ!

・1969年 浪人修業終了
→運転免許を取ったり、とても気楽な浪人修業であった!

・1971年 早大自動車部3年
→全日フィギュア小型貨物の部優勝。このプロセスこそトレーニング!

・1973年 Davies's School of English 通学
→半年間のヨーロッパ放浪が人生観を変えたのかも…?

・1974年 早稲田大学商学部卒業
→心の故郷は体育局自動車部。勇気と度胸と自信を与えてくれた!

・1981年 剣道三段取得
→中三で取った初段のままでは恥ずかしい…ただそれだけの理由!

・1984年 新日本プログラミング設立
→このネーミングを思いついた瞬間の感動が忘れられない!

・1995年 献血100回達成
→小さな社会貢献。血なんていっぱいあるもん!

 過去っていえば、やっぱり友だちだよね。友だちがいればこそ、過去が生きてくるんだ。何をやったときでも、振り返ればそこには友だちの姿があった。もちろん、それは必ずしも同一人物ではないが、そういう多くの友だちによって人生は形作られていくんだよネ。
 でも、友だちは永遠ではない……というのも事実。たとえ一時期、生涯の友と思ったとしても、人の心はお金や名誉で乱れるもの。それを責めてまで友だちでいることはできない。いつだって、永遠なのは過去の事実だけなのだ。てなわけで、過去の遺物を紹介しよう。

・1968年9月(19歳):普通………………教習所にて
・1968年10月(19歳):自動二輪…………教習所にて
・1970年10月(21歳):大型………………運転試験場8回目
・1971年10月(22歳):大型二種…………運転試験場7回目
・1972年1月(22歳):けん引……………運転試験場5回目
・1972年2月(22歳):大型特殊二種……運転試験場3回目
・1972年2月(22歳):けん引二種………運転試験場4回目

 自称、運転免許を完全制覇した最年少記録保持者。なぜ、こんなことになったかといえば、大学1年の春に早慶戦の応援(←実はフクちゃんのカサ売り)で神宮球場まで大型トラックの荷台に乗せられて行ったとき、運転していた上級生(伊藤啓司氏)がとてつもなくカッコよく見えたからだ。そして、大型トラックを運転する姿に自分の夢を描き、よりカッコよさを求めて大型二種を取ったというわけ。
 もっとも、そこから先はほとんど蛇足。運転試験場で「あと1つで全部になる」という会話を耳にし、つい「負けてはならじ!」と思ってしまったのだ。大半の免許は、現在に至るまで何の役にも立っていない。まるで、かける相手もいないのに覚えたプロレスの技みたい。

尊敬する人物:アントニオ猪木
 チャレンジ精神、不屈の闘魂、夢とロマンを追求する姿勢がカッコいい。しかし、決して裏側が見えるポジションにつこうとは思わない。なぜなら、裏側は栄光のプロセスでありトレーニングの場だから。大切なのは、尊敬する人物がいることであって、虚像を実像にすることではない。

好きな漫画家:白土三平
 学校で教える日本の歴史は、武士それも勝者の目から見たものばかり。勝者あれば敗者あり、光があれば陰がある。そして、陰あるところに忍びあり。『忍者武芸帳』『サスケ』『カムイ伝』といった代表作は見るたびに新たな感動を覚える。アァ、幻の『甲賀武芸帳』が見たい…という半世紀近い夢も2011年5月に叶う。夢は、追い求めていればいつかは叶うもの…だネ!

好きな季節:夏
 あの挑戦的な暑さは、人間の本能である闘争心をかき立てる。流れ落ちる汗と、日焼けした肌は太陽がくれた闘いの勲章だ。というわけで、真っ黒な顔は白くなるヒマがない。

得意技:コブラツイスト
 卍固めや4の字固めも得意にしている。いったい、いつどこで誰に技をかけるのかって……と問い詰められると困ってしまう。だって、そういう相手がいないことが悩みの種なんだから。

 結婚式のスピーチと、スカートの丈は短ければ短いほどよい……というが、城主のプロフィールもおそらく同類だろう。といっても、しょせんは誰でもなれる不夜城主。どんなに経歴を披露したところで、偉くなれるわけじゃない。ただ、今宵も変わらず不夜城の灯がコウコウと輝いているだけ……。