■名作『ガンダーラ』のWindows版を出してほしい!

こりゃ、驚いた! まだ『おたすけ忍風伝』さえ世間に知れ渡っていないというのに、早くも次回作への要望が舞い込むとは……。しかも、懐かしいPC-8801時代の作品『ガンダーラ』の内容を評価した上で、改めてリメイクしてほしいというのだ。どこまで本気なのかわからないけど、過去の実績を未来へつなげようとしてくれただけでも、うれしいよネ。

でも、それが即実行できないところに現実の厳しさがある。第一に労力と採算に見合うだけの需要があるのかどうか、どう考えても不安のほうが大きい。たとえ同一の内容でも、プログラムやグラフィックスは全面的に作り直す必要があるし、音楽や効果音も似たような状況といえる。さらに、著作権というまったく別の問題も存在してくる。

つまり、リメイク版を作るには販売したエニックス、原案/グラフィックス担当の槙村ただし氏、音楽担当のすぎやまこういち氏の合意が必要ということ。もっとも、これは著作権使用料を払いさえすれば、断られることはないと思う……のだが。

しかし、それはあくまでも何もしないで印税を受け取るだけの場合。新たに手を加えなければならないとなれば、話はまったく異なってくる。おそらく、採算を考える前に「あえて過去を振り返ろうとしない!」だろう。というのは、それがクリエイターの心理だからだ。同じものを再現するなら、新しいものに挑戦したほうがいい……というわけだ。

このあたりの事情は、会社として制作/販売したものとは少し違うかもしれない。すべての権利を会社組織が所有していると、それこそ「スキあらば売ろう!」という商魂が優先されるが、クリエイターは基本的にそうした発想をしない。だから、第三者がリメイク版の企画でもしない限り、この話は先に進まないだろう。せっかくの提案なのにゴメンね。でも、うれしかったヨ。